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2012年11月12日月曜日

オーブリーとクラーク王






オーブリーとクラーク






1

地球―アメリカ―オレゴン州


アルフレットはオーラなしでキングコングに戦いを挑んだ。
「オーラがなしでも、アウトセーバーの威力は…」

「ギャオオオン」
キングコングは喰らった痛みに対して、力任せのパンチをたたき込んだ。

ゴン
「うぶ」
アルフレットは上空から、地面の道路にたたきつけられた。
「ぐっ、内臓にくる…油断してたか…」
キングコングはタワーから容赦なくとびおり、アルフレットをふみつけようとした。

どーん
「うおお!?危ないぞ。スーパーマンは建物を壊しながらたたかえないんだぞ」
僅差でかわしたが、コングはあたりのビルを破壊しながら暴れる。

「そうも言ってられないか…」
アフフレットはキングコングが半分破壊したビルにアウトセーバーを抜き打ちした。

ザオゥ
路上1mから上がアウトセーバーでザッパリに斬れてキングコングに倒れかかる。

「うぐごごごおご」

カラスの破片やら、コンクリートの粉砕したものがれきを頭から喰らって、キングコングはモンチッチのように頭をかしげて座り込んだ。

「とどめ」
アルフレットはジャンプして脳天にたたき込んだ。




2
「ちょいとお嬢さん、ヘアピン貸してもらえませんか」
ぼくの名前はオーブリー・ウォーター。
ふだんはコーヒーハウスでたむろしてる。

エカルテの王、クラーク王から呼び出しをかけられてる。
ま、どうせ、スパイの仕事だろうけど。

前の相棒のゼブラの女よりは、ましな報酬が期待できそうだ。
ほら、あいた。
「ありがとう、お譲さん。おっとまげたピンがもどらないぞ。埋め合わせはかならずするから。じゃあ、これから仕事で…アハ、ハハ」

エカルテ城も裏口くらいの鍵なら、ヘアピン一つで…

王政復興だのピューリタン革命だの名誉革命だの、
前の戦いで勉強したけど、
おいら系のやつって賊上がりに見られる。
男でも女でも手くせ悪いやつ、大組織のトップになれっこない。

きまじめで、バカ見るやつが初代大御所と相場が決まる。
逆さにしても、位が変わらないのが、おいら系。

トランプの革命だの、都落ちだのに左右されないキャラ。
そんかわり、出世も限られてる。
逆さにしても変わらないのが取り柄のおとこのこ。

組織に飼われないと喰えないやつよりは自活してるつもりだけど、
自活しても中途半端の器用貧乏。
そんじゃ、大御所とかどうなんだって、採用されない。
就職とか無理だな。
僕もそうだ、働くところに苦労した口だけど……
クラーク王の器がどの程度か楽しみでもあるしな。

それにしてもぶっそうだな。
衛兵もいないでいいのか。
夜のお城をのぞいて、盗んだ知識で、
クラーク王におめどおりのとき、
手品に使うつもりで忍び込んだはいいが。
だんだん、汗が流れてくるぞ。

(俺って、手くせ悪りーし)

おいおい、なにもないさ。
ああ、まあいいさ。
これでも正義の味方がながい。
何も取らないが一応侵入しといた。
これでよしとするのが賊さんと違うところ。




3


クラークは王座でエドガーと秘書猫にいった。
「このブルーレイピアうけとれ、俺の…余の、ううん、いやいきすぎだ。わたしの右手として諜報活動してもらいたいんだ。……こんなかんじでいいな」

「さいですけどね」
「賊上がりを侮らないほうがいいですぞ」
「賊か…俺より荒んだ活動家だな」


オーブリーの謁見の日


「なんだか緊張しきた。焦るな俺…」
「きましたよ」

オーブリーが正式のいり口から入ってきた。
「おおう。賊上がりなのにいいのか?…いや、いらっしゃい、いやよくきたな」

「オーブリー・ウォーターです」

「ああ、あああ´´いいさ。いや、いくつなんだ、そんな俺とかわらないさ」
27になります」

27?俺まだ31だぞ、かわらないな、ああ´´緊張するなよ、いや俺か緊張してるの。ふだんなにしてる?」
「コーヒーハウスで…」

「ああ、そうか、そうだこの剣。ブルーレイピアを護身用に持っとけ…」
「ハッ…」
クラークは直接ブルーレイピアをてわたした。

「それで、クラーク王さま、わたしに仕事とは…」
「それだ!いや、諜報員だ。わかっていたろうけどな。用があったら連絡よこすから待機しててくれ。ああ、いいぞもう」

オーブリーはひきあげた。

「だいじょうぶですか、あんなにあせって」
秘書猫があきれた声を出した。
「いや、腰が抜けそうだった。やっぱなれないな俺」
エドガーがいった。
「ぬけめなさそうな青年でしたろ」
「うーん。未知数の物腰だったな。仕事の依頼何にするかあとで考えような」



4

「うん、レイピア一挺が収穫か…いけるぞ。それにしても、できるな、あの王。ぼくの前の仕事を知られたくないけど。身体能力でぼくとわたりあうかも。軍人にもなかなかいない。

ぼくはそれほど、戦いに明け暮れた…ヘンリー……ヘンリー・クローバー……
いまどこの星にいるのか…みててくれ」


ブロームイン城

ザールが神剣をさげて、通路を歩いていると、顔に覆面のようなヴェールをさげた女が近付いた。

「ガネーシャ……」

ガネーシャはブロームイン現王の妻で、ザールやザフラの母とは違う妻だった。
(クラークにはすまないが…ザフラとオレは双子の兄弟だ。母は生んですぐ亡くなったそうだ。オレたちを育てたのがガネーシャだ。武術と学問と魔術の師匠でもある。ガネーシャには親父とに子ができなかった…)

「ザール王子…武術に長けているのは結構ですが、王家のものが刃剣など、そうふりまわすものではありません。護身用に棒術を教えたはずですが…」
「棒術など、まにあわせの護身用にすぎません。破壊力のある武具がなければ…」
(おやじ以上に頭が上がらない…不思議な術を使う上、基礎体力が違う)





5

地球―アメリカ―オレゴン州―警察署


「ああ、パーカー。大神ジォヴェの考えはぼくにはわからないよ。全く何を考えているのやら、ああ、うん」

「ハイ、アルフレット!大神はいいけど…勤務中の私用電話は5分よ…聞いてる?アルフレット!」
「ああ、わかってるよ」
「景気がよくてこそ、温情論だろうが、経済が回らないときに温い政策を国が…」
「確かに沈没しそうな時には温情は無理だ。大判振る舞いはむずかしいな」
「アルフレット!TVに君がうっつてるぞ!喫煙所のTVをみろ」
「なんだって?」

確かにアルフレットに似ているが別人だった。
空に浮かんでアメリカ軍隊に包囲されている。
(まただ!……やつら、なぜか陣に放り込む術と本物の偽物をうみだせるんだ!でも、どうやって?)
TV中継のなかで戦闘になった。

「そうかんたんにぼくがやられるかな」

ミサイル  1542

(僕のオーラのバリアと違ってダメージがある!なのに、平然としているぞ。鏡で僕を映してるなら、オーラがまねできない。バイオテクノロジーの偽物でも、鍛えない限りそうだ。いったいどうやって偽物を…)

バルカン砲 136

「君たちの攻撃はそんなものか…」

44マグナム 44

「僕の名前はアルバート…」

ミサイル 1265

「ぼくのバリアはすべての攻撃を半減にする!」

アルフレットは警察署を飛び出した。



6


クラークは王座でだらけていた。
秘書猫も腰かけイスでうとうとやってる。
「あー、疲れたからなにもするきしねーな」
エドガーもいなかった。

エドガーと違う大臣が来た。
珍しかったが彼はホワイトさんといった。

「クラークさん、どうしました、疲れましたか…」
「ああ、ホワイトさん」

ホワイトさんは壺をいじくりながらいった。
「このつぼはブロームイン製ですな…」
「エアポート…どうですか」
「客が地元の人間中心で。着陸件数がいまいちかと」
「スペースインターネットで広告をだすか」
「ええ」

秘書猫がおきて伸びをした。
「じゃ、私が手配しましょ」
「確認はするからな」

「戦闘狂の猛とやわらかい味わいがいかにもブロームインですかな」
「はあ」
「………」
「前の国王は?」
「娘に会いにいくとか…」
「ああ」
「国民はどうですか…」
「ニュースですな」
「え?」
「個人的にみた話だと…」
(ああ、よかった。くるっと『ニュースをみろといったんだよ!クラーク』っていわれるのかと)
「外国(よその3っつの空飛ぶ円盤の国)に若者が出ていくと」
「そうかあ。ラグナクロクとかマシン発達してるからな」
「甥ですな」
「おいっこさんが…」

秘書猫が口をはさんだ。
「犯罪も無きにしも非ずですよ」
「他の国と比べて悪いけど…どうなんだ?実際」
「…………」
「………」
「茶でも入れてきましょうか?」
「ああ、いいな」
「どうも。そんなうまくいきませんよ」
「だな。気長でいいな」
「夜、本でも読んで勉強するかな」
「あの本がいいですよ…エジオンは球の惑星で、ここは円盤ですな。コロニーのように回転して重力を生んでる星がありましてな。空を見ると反対の地面が見える。その星、ケンタウルスですな。『シンプルに老いる』だった」
「その国の統治者が…」
「そうです。わたしもそんな風に老いたいですな。中途半端に老いると、中途半端な老人になるとか」
「老いるにも善し悪しがあると」
「そんな本でした…いやがられる年寄りになるなと。参考になる年寄りになれと」
秘書猫がもどった。
「紅茶とケーキです。そろそろお茶の時間にしましょう」

王室の隅にある3人用のテールブルとイスに盆を置く。
「ケンタウルスか…」



7



「アルフレット…君は太陽を見たことがあるか?」
「何を意味不明な!こんどこそ消してやる」

アウトセーバー 554

「君のそのアウトセーバーはミサイルより弱い」
「そんな…」
「君の知ってる太陽は半端な作り物だ」

アウトセーバー 782

アルフレットはセーバーにオーラを蓄積して、増幅し始めた。

ウーン・zizizizizizizzzuzuuzuu
「増幅を続けるとアウトセーバーがもろくなるぞ」
アルフレットはまよった。
(どうする。アウトセーバーは間違いなく最強の武器の一つだ。ここでなくすのは惜しすぎる)
増幅をやめて、掌からオーラをうった。

Booom! 350

「増幅のやり方を教えよう」
手のひらを放して、オーラをやりとりした。
徐々に往復する粒子の量とスピードをあげて、高速の砂時計の様だった。

「それで…ぼくを焼きつくす気だとか?」
「君は何者だといいたいんだろう?」
「そのとおり。それが知りたい」

「君に読めるといいが」
そういって、増幅したオーラを発射した。
ヴンンンン  4689

アルフレットは塵になって消えてしまった。
アルバートもややあって消えた…




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