『列車の窓から見えた光景』
ローカル線にゆられて、窓の外を眺める。
山が見える。川が見える。
「キャンプというほどでもないが、川で遊んでいやがる。
ん?なに!?川で子供が流されている!?
いや、ただ泳いでいるだけか。
ほかの乗客も、誰も騒がない。
それとも、携帯電話をいじっているせいで、
誰も窓の外を見ていないのか?
いや、確かにあれは子供が流されている。
誰も気づかないのか。
子供一人で来るわけはない。
そこにいる人がどうにかする。
いや、あんな川の中央などどう見ても深そうだ。
子供が泳げる深さじゃない。
流されている。
それとも浅瀬か!?
こういう場合は警察に連絡か?
いや、警察はまずい。
管轄が違うかもしれない。
ん!?なに?沖に上がりやがった。
ホントにただ泳いでいただけだ。
まったく人騒がせなチビッコだ。
いや、ここは素直に喜ぶべきか…」
ローカル線は山を越え川を越え、次の停車地点に止まった。
おしまい
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