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2014年1月9日木曜日

ラストコインランドリー


ラストコインランドリー





昭和40年代。
薄汚れたコインランドリー。
深夜1:30
大学生が洗濯ものにアイロンをかけていると、40歳くらいだと思われる、営業マンがいいました。
「なに、アイロンかけんの」
「雨だと洗濯ものが乾かないんですよ」
「乾燥機くらいつけてほしいよな。TVじゃ全自動の上に乾燥機がついてんだよ。おまえ洗濯ノリつけすぎ」
「パリッとするんですよ」
「そなつけで洗濯ノリないだろ、ここ。わざわざ買ってくるの」
「そういえば、昼間うら若い女の人が『営業マンさんいますか?』ってきてましたよ。奥さんじゃないですか」
「バカ、独身じゃなかったらこんなとこ来ないの」
「じゃあ、彼女とか」
「バカ、しらねェよ、そんな女。俺じゃねえ」
「でも、確かに営業マンさんっていってましたよ」
「営業マンって世界にごまんといるの。それより恐竜のハンコ注射の彼女どうした」
「ああ、なんかいつの間にか仲直りしちゃったんだな」
「ふーん。帰るとき洗濯もの濡らすなよ。まだ降ってるし」
「雨どきは帰りに困るんだよな」
「ホイ、タイ焼き。夜中でもやってるタイ焼き屋台で買ってきた」
「タイ焼きですか?」
「冷めてるからアイロンで温めよう」
「汚いですよ」
「それでなに、おまえ昼間もココ来るの?」
「ブロック崩しだけやりにきたんだよな。そしたらさっきの人が」
「わかったって、もういい」
「営業マンさんってなんの営業なんですか」
「ん、地球防衛軍の営業」
「また、また、怪獣もいないのに」
3っ目の洗濯機のふた開けてみ」
「うぁああああぁああああぁあ!!!。ふやけた怪獣の死体がはいってる~!!いや、これおもちゃですよ。水につけると巨大化するんですよ」
「ホルマリン漬けみたいだろ。ここの引き出しにホルマリン漬けの脳みそとかはいってたりして…」
「ありえませんよ」
「誰だよ、ここまで手の込んだ嫌がらせするの。本物かどうか確認する前にたばこ一本、吸っとくわ」
「また、また、また、だまされませんよ」
「ホイ、缶ピー、お前も吸っとけ」
「ハハハハハハハ、やめときましょうよ、ヤバいですよ、ハハハハハ」
「よく出来てるなこれ、昔、解剖学のもぐりで見たのに似てるよ。そっくりだよ。マジ本物かよ。おいひっぱんな。だからひっぱるなって。お前バカ力なんだから痛いんだよ」
後ろを振り向く営業マン。
「おい、学生!?どこいったんだよ?おい?」
床から真っ黒な腕が出てきて引きずり込まれる営業マン。
「うわあああああああああああああああああぁぁぁぁぁ」
ガシャッ ジー
次の日、ホルマリン漬けの瓶にふたつの脳みそが浮かんで置いてありました。















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