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2014年10月7日火曜日

ハエのデーモン













1


バーラルデビルの死体はドロドロにとけて薄い半透明の紫のスライムのようになっていった。
さらには、気体に蒸発していく。

ブロックの壁に本棚の様なへこみがある。
そこに魔法盤が二枚あった。

【ライムウィンドウ】
【グリーングラス】

アルセウスがくちばしった。
「これは、おそらく開発途上の魔法だ」

ジルが解読して覚えた。

次の扉が開いた。

そびえたつ巨大なデーモン。
その姿は醜悪で迫力だった。



2


アルキポ、セプティミウスが倒れて寝ている。
みると巨大なハエの魔王もまた寝ている。

「これは…手加減抜きで攻撃しないといけない相手だ」
ステファノもついに本気を出し始めた。

頭についている電極と電球が光っている。

セルウィウスがバーチャルブースターを起動しはじめた。
「のこりの燃料から、あと二発。今使わねば」

カッと青白い光がまぶしく照らした。
ハエのデーモンに7541ダメージ。

ゆっくりとベルゼブブは眠りから覚めた。
ステファノも総攻撃を仕掛ける。

「うおおお、プレスローラー」
どしん
「全開でこの程度!」

6451

ジルがグリーングラスの呪文をためす。
「ためしてみます。あたらな呪文」

ベルゼブブの胴体に髭のように雑草が生えた。
養分を吸い取っているらしい。
124

パチ
パチ
倒れていたアルキポとセプティミウスが目を覚ます。

「そいつは凶暴だぞ、簡単に死なねえ」
アルキポはドラゴンソードをかまえおきあがる。
レイヤーと王子も目を覚ます。

【デーモンハンド】

ズギャ
セルウィウスは弾き飛ばされた。
「ううっ」
ズドーン

壁にたたきつけられる。
「ぐ、うごご」
衝撃のため声も出ない。

3451ダメージ

「…ロケットアーマーを着用してこの威力とは」

アルキポは叫んだ。
「ドラゴンストライクはもう使えねえ」
右手が震えてもう無理だ。
「おおお、ドラゴンショット!!」

とびかかり、剣を振りかぶる。
ドガ
6478

「ソニックブーメラン!!」
ステファノがオーラと魔法の中間のような攻撃を仕掛ける。

シュオオオオンン

6457

【ウィークボゾン】
ベルゼブブはアルキポに黒い光を照射した。
「うっ、放射線か!?」
1000チン

「うっ、この程度のダメージですんだか」
だが、水薬を飲み休む。

かわってセプティミウスが動く。
「覚えたよ。新しい技!」

【六段】

アイスソード・ブリザードスタイルの切れ味をいかした、剣術!
ハエのデーモンも巨体に亀裂が走る!

ズギャン
8745

おきあがったレイヤーがしゃがんだ姿勢から、ライトフレームランチャーを打ち込んだ。
ガオン
火球がハエの魔王を焼く。
1200
「やけにおとなしい、いいようにやられているじゃないの」

「しーん」
アルキポとセプティミウスは動きが止まった。

ベルゼブブは突然力任せの攻撃に出た。

デーモンハンド
ステファノは防御を物理的最大限まで高めるマックスバリアで防いだ。
からよかった。

0

【狂瀾怒濤】

アランは一撃で意識不明の重体にまでふきちらされた。
「きゃあああ」
「ジルを守れ!」
アルセウス、ファジオ、カーターは最後の力でガードにまわった。

まだ攻撃の渦はおさまらない。

【両手からの極度の怒りのマグマ】
カーターはライオンショットで気休め程度に相殺しようとした。
だが、見る見る敵の攻撃は近寄ってくる。
(タオの呼吸…!切り抜けるにはこれしかない)

4トンもの重さがぶつかってきたかのような破壊力。

さらに、気を失い休む間もなく。

念力砲が炸裂!!

アラン、カーター、Gソルジャー、アルセウスが消滅した。

フォン・フォン・フォン・フォン・ジー

全員その場に凍りついた。
バカ力の総攻撃。

セプティミウスの心のゆとりはなくなりかけていた。
汗をあごからたらし、
(ちくしょー、こんなところまでつきあわされて、水が飲みてえ。いいかげんつきあってられねー)

ステファノも思った。
(水が飲みたい…魔王討伐など女の子をつれてやるものじゃないんでは?そういうのは安全な遊び場でするものだ…)




3


ステファノでも手が止まった…
ベルゼブブはあきらかに魔界の空気を放ち、あたりをつつみこんでいる。
だまっているだけで、汗が流れ喉が渇く。
いがみ合うだけで不毛な会議室にいるやる気を失うシュチュエーションだった。

そのとき、颯爽と動いたメンバーがいた。

「喰らえ、蓄積したフレイムボム!!泣き言は家に帰ってからにしてください!!」

突っ立っているベルゼブブが倒れそうになるくらいの威力だった。
ドガアアアンン

電極などはずれて天井まである頭が揺れ動く。

13042ダメージ

「イエス、マックスビーム!!」

9999

ジルは当分休むしかない。

ヨナタンがミノタウロスハンドで攻撃!
リバーキャップアクスをたたきこむ!

999

【砂嵐】
ごうと風がおこる。

ヨナタン 874
アルキポ 542
ファジオ 245
サンダナ 754
レイヤー 234
アルクレオン王子 345


ヨナタンは倒れた。
スヤ…

レイヤーは吸いこんでゴホゴホ口を手で押さえている。

アルキポは思った。
(これだけのメンツがいて、これか…こいつ魔界でも最優秀の悪魔とかだろうな)

セルウィウスは風の薬を使った。
シューと気持ちのいい風がはなたれ、ダメージを回復する。

ジルは休む間も少しでハッピーヒールをファジオにかけた。
南国の砂粒に原色の絵具で色をつけたようなカラフルな砂がふりかかる。
しゅん

ギラ

ウィークボゾン
ファジオはジルをかばった。
3000

せっかく回復したが、それでもベルゼブブに飛びかかり、サンラストブレイクを残された力でたたき込んだ。
サンラストブレイクの破壊力に耐えられるエクセレントソード!!

ドシン
9999

だが、デーモンハンドと狂瀾怒濤のりょうほうをもらった!



4



ファジオは急激にダウンした。
ベルゼブブの念力砲でヨナタンとともに要塞の外にふきとぶ!
バルハルの野っぱらに倒れていた。
大神ジォヴェはそれを自分の輝く宮殿からみていた。
そしていった。
「彼(ファジオ)はジェントルマンをやりながら、あそこまで耐え抜いた。
あと少しで余は手助けをするところだった…」
ヒーリングをファジオとヨナタンにかけた。
ファジオは倒れたまま眠りについた。


アルキポは思った。
(おかしいくらい強いぞ。もしかしたらライトアリスタンダーより強いんじゃねーか…)

アルクレオン王子は奥の手を使う決心をした。
(ソロモンの壺…城の地下室に古文書と共に眠っていた…
ベルゼブブをたおして経験値をえたかったのと、もうひとつは…!
これをこいつに使うと、魔王のときは実力で倒すしか手がなくなる…!)

王子はとりだした古ぼけてヒビのはいった壺をかかげた。

うおーん
ベルゼブブは一呼吸唸り声をあげると壺の中に吸い込まれた。
あたりにあった巨大な存在感は消えてなくなっていた。
いつもある巨大な家具をはずしたときのような違和感だった。








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