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2010年10月10日日曜日

『鎧の騎士』


伯爵の唯一の道楽は骨とう品集めだった。

新しく手に入れた、騎士の鎧を骨とう品部屋に飾ると、

うれしそうに眺めた。

娘のアンナは「お父様はまたどこからか、

変なものを集めてきたわね」と言った。

ある晩、夜食を食べた後、

骨とう品部屋を覘いた伯爵はコレクションの

一つである古い草稿をめくっていた。

ガタガタいう音が聞こえ、驚いて振り向くと、

騎士の鎧が動いてこっちに向かってくる。

鎧は、スピアで伯爵を突いてくる。

伯爵は壁に飾られている剣をとっさに手にすると、応戦した。

鎧の騎士は動きは鈍いが、執拗に伯爵に攻撃を仕掛けてくる。


(やられる…!!

そう思ったとき、ドアをノックする音が聞こえた。

「お父様、騒々しいわよ。何を騒いでらっしゃるの?」

ドアが開くのと同時に、

鎧の騎士の動きがとまって、動かなくなった。

伯爵はで鎧を突き刺した。

鎧の騎士は激しい音を立てて、倒れた。

娘のアンナが驚いていると、伯爵は注意深く鎧を調べた。

鎧の中からは4年前に死んだアンナの夫のが出てきた。


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