二層式洗濯機の事件
昭和40年代。
しなびたコインランドリーに洗濯をしにきた大学生。
「あっ、チャンピオンしかないはずのランドリーにちがう雑誌が。
営業マンさんだな。月刊ポーカーフェィスか」
雑誌をめくる大学生
「トランプの雑誌か」
40前後の営業マンが遅れてきました。
「おい、学生」
「営業マンさん」
「ついにでたぞ、缶ビール」
「いや、いや、いや、いや、ビールまで缶ですか?」
プシュ
「いや、酒もワインもピンキリじゃん。高いのもあるし安酒もある」
「これ、瓶よりコクはないけどキレがありますよ」
「聞けよ」
「え」
「いや、庶民から金持ちまで
みんな同じ値段のビール飲むんだなっておもって」
「そういやビールはそうだな。
こんな貧乏学生も政治家や官僚も同じのおいしいって飲むんだよな」
「昔はビールって薬局で売ってたんだよ」
「嘘ですよ」
「いや、マジで。オロナミンCの親戚にして先輩」
「いや、いや、いや、あり得ないですよ」
「しかし、缶だと回るの早いな」
「トイレに行きたくなりました」
「おい、学生!よろけんな!」
消火器につまづく大学生。
プシュ~
「やっば、それ、古くて噴射しやすいんだぞ」
ボボボボボボボボボボボボボボボボバババババ
「ゴホッゴホッ!」
「おい、学生、窓と戸、開けろ!」
「これ、チョークの粉見たいのそこらじゅうにたまってますよ」
「やべぇな、ずらかるか、いや、ほうきと塵取りで掃くぞ、この粉」
「ゴホッゴホッ」
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