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2011年8月25日木曜日

二層式洗濯機置き場の怪人


二層式洗濯機置き場の怪人

 


 
昭和40年代。

2時過ぎ。

しなびたコインランドリーで洗濯をする二人の男。

「俺って、長時間労働が売りなんだよ。夜中の11時まで働いてますよって」

「まあそうですかね」

「ところが仕事がえり駅に行くと、中学生がたむろしてるんだよ。

テストがどうのっていってるから塾のかえりなんだよ。

ベンチに寝そべってる女子高生は不良だな。営業の立場がないよ」

「今どき、みんな塾にかよってますよ。

僕も受験の時は3時間しか眠らなかったなぁ」

「四当五落ってもののたとえなんじゃないの」

「僕たちなんか夜更かしのうちに入りませんよ」

「世の中勤勉なんだよ、日本人」

「すもうとりの手のひらぱちんってやって踊るのあれなんなんですか」

「あれ、なにも武器をもってませんてお互い確認してるの」

「なるほどなぁ」

「うああああぁぁぁぁああああ」

「あれはなんかあやしい客だな」

いかにも怪しい客が入ってきました。

「へい!おっさん、ポケットから手を出して、

パチンてこうやってみ。

はい、はい、はいポケットになに隠してるんだよ。

ダメだよこれ、メリケンサックって刃モノじゃないけど危険だよ。

おじさんが預かります。

おまえリーサルウェポンだろ」

いきなりサックをはめてみぞおちに喰らわす営業マン。

「オラッ!

ボフッ!!

「いや、こいつ金めあてだよ。

こんなしなびたランドリー狙うってことは洗濯機のなかになんかあるな」

二層式洗濯機のふたを開ける二人

「これだよ$の札束だよ」

「またこんなもんが入っちゃってるんだな」

「リーサルウェポンのポッケにつめて外に捨てとこう」




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