アガメムノン もしくはネクロポリス大戦記 (13)
1
ステファノはスタジアムの一席を陣取り、みまもっていた。
「なんて段取りのいい進展なんだろう。セッティングしているのは誰なんだ!?」
マンデンブルー大佐は、時空警察本部の建物でモニターでみている。
「まったく、大丈夫なのか!?不謹慎だと思うぞ、戦争の試合中継なんて。こんなことして後々騒がれないか」
うしろからマジックギャルとジル、レナが声をかけた。
「それは上の人がしっかりしてくれないと」
「ムッ!?」
そういって自分たちの部屋に下がっていった。
セドウィックがいった。
「あのマコって女がいると強気になるらしいな」
ジュールが「うん」とうなずいた。
テモテも「そうかも」といった。
大佐がポツンといった。
「部屋にもどって観戦するのかな?」
2
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グマーズ・マウ
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エドアール
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眼帯をした独眼流の武者。卓越した剣腕。無口
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一般的な才能を持った剣士。ラグナクロクの貴族の家柄に生まれる
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「第一試合、エドアールVSグマーズ・マウ」
はじまった!
ステファノは観客席から祈った。
(汗がひいて、気がついたときには寒気がしてくる試合にだけはならないでくれ)
エドアールは刀剣を三本。
「まずは……タイガーソードから」
シャアアアと抜きかまえる。
眼帯をして片目のグマーズ・マウも得体のしれない剣を抜く。
エドアールは距離があるのをいいことに話しかけて見た。
「ホウ…魔界の戦士の剣か。それほど変わらない」
相手は無言でかまえる。
ステファノはサイコテレパシーが微妙に働くのか、スタジアムの試合の衝突以外になにか…口ゲンカのような気配を感じ取った。
(じゃまだ。不純な戦闘はあとにしてほしい。そういうのは争いたい者同士クラスをきめて…)
のっそり…
グマーズ・マウはクマが鮭をつかまえるみたいにゆっくりのような素早い動きで前に出た。
ビジ…
【峰打ち】
エドアールの魔法騎士の鎧に刃のない峰がぶちあたった。
「ぐ…お」
タイガーソードを両手で構えて脇があいたところにだった。
ブロームインでテレビを見ているザールたち。
シールド 「魔法騎士の鎧がひび割れている。ゆっくりしているが重い」
ザール王子 「魔法騎士の鎧は魔法の効果も何もない軽量の鉄板だ。胴ありといったかんじか」
エドアールは肺が苦しくなった。さらにみぞおちに痛みが走る。
(く、お、油断した)
かまえなおし、エドアールは自分から斬りかかった。
「うおお、春雨」
向こうは軽くよけ、剣を打ってくる。
エドアールにはまるで纏いつくように剣先が追いかけてくるように感じた。
「なんだこの動きは」
何とか避けた、だが、しつこく追いかけてくる。
(手首の返しだけで!?)
勢いがないと踏んで荒っぽくよけると攻撃に転じて見た。
ザ…く
鎧の隙間に剣先がはいったが軽い…だが嫌な出血があった。
(チ…斬れたか)
エドアールの攻撃は無様にもつれた。
ヴィクター 「まだ、よろけさせたか」
次の瞬間グマーズ・マウは消えていた。
「お、おお、俺でいう鉄兜!」
エドアールは兜を装備していない。頭部はガラ空きだ。
ステファノ 「危ない!」
軽快に飛びかかってきている。
ギン!
なんとかタイガーソードを横に平たくしてうけとめる。
エドアールは態勢を崩した。
「強い…こんなに!?」
3
アルキポが選手控え席のところで立ったままいった。
「おまえ、さぼってるからだぞ」
アルフレットもいった。
「…しばらくみないうちにか弱くなった。ぼくが弔いに合戦を…」
「なんだと」
エドアールはタイガーソードの熱気をマックスに放って動いた。
「タイガーショット!!!!」
「!」
アルフレット 「魔界四武者といえ受けられるか」
おどりかかるエドアールにグマーズ・マウは一瞬判断に迷った。
ドオン!
タイガーショットはかわしたが、二撃目のエドアールの剣筋に一本もらった。
「チッ…切れ味のいい剣だ」そういって血を拭う。
クラーク 「いいぞ!!エドアール」
大会スタジアムでは競技の熱気の余波なのか、お互い言いたいことを言い合ってののしり合っている箇所がチラホラめだってきた。
ステファノは思った。
(実行委員として仲裁に入るべきなのか。まあまあとかいいながら…いや、このくらいざわついたていたほうが盛り上がるからいいものなのだろうか)
グマーズ・マウの動き、トントーンとまっ暗い夜の体操室か道場でステップを踏み出すようにたわいもなく…
それでいて剣を差し出していた。
【ごぼう抜き】
エドアールの腕にあてるように剣がもうすでにある。
「うっ、させるか」
エドアールはなにかしようとするが、相手は素早い。
カッターをすーっとひくように剣を引いた。
パカ、と青白のこてが斬れた。
腕は無傷だったが、こてが壊れて落ちた。
ヴィクター 「ドラゴンやゾンビ、巨人との戦いの経験は豊富だ。だがあの男は剣技の純粋な勝負が経験不足のようだ。巨体の相手じゃ力入れてふるうごとに大ダメージだったろうが。だが、天性の一般的な剣士の才能でまだわたりあえるくらいか…」
エドアールはいったん距離をとり、汗をぬぐっていった。
「ふう、このままじゃダメだ。スーパーエドアールでいくか」
ぐわっ、とエドアールの体が光った。
オルゴンエネルギー。
オーラに近い気で闘気の一種のようだった。
【タイガーボウ】
ばねを活かして強烈な一撃!
グマーズ・マウは剣で受けたが体ごとデスマッチのリングの反対側にふっとばされた。
「うごおう」
ドシャっと崩れ落ちる。
「うぐ、ゴホ」
やっとエドアールはグマーズ・マウに大ダメージをあたえた。
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