アガメムノン もしくはネクロポリス大戦記 (14)
1
エドアールはいった。
「鎧がないぶん、ダメージが大きいな。すばしこいのとトレードオフだ」
「ちっ…」
向こうは青銅のような、魔界風の軽量の鎖かたびらだ。
ザール王子 「やれやれダメだなこりゃと思ったが。バカ力勝負で押したか」
マンデンブルー大佐 「こういうのはスタジアムっていわないでコロシアムっていうんじゃないのかね。剣闘士とか」
アルバリシアは自分の両親の実家に帰って中継を見ていた。
アルバリシア 「エドアール…がんばって」
スタジアムは戦士たちではなく、お互いにやじをとばしあっている。試合そのものを注視しているものは65%というところなのだろうか。
ワーワーという歓声。熱気がこぼれおちる。それ以上に観客が私事に熱中しはじめている。
2
グマーズ・マウは稲妻のようにひらめき切り込むが、スーパーエドアールに間一髪封鎖される。
「おっと、危ないぜ」
「…打ち会っているうちに、こちらの剣閃においついてきたか……なかなかの才能…」
グラと影が揺れるような動き。
いつの間にか宙から飛びかかってきている。
剣と剣がぶつかる。
バランスが崩れ、二人とも大きな隙を作った。
とふ…
ギラン!
すれ違ってたった二人。
ズバと血が噴き出してはじめてエドアールは痛みを感じた。
「グ…深いのか!?」
グラーズ・マウは鎖かたびらがさけて出血しているのを見た。
「……!」
ラグナクロク軍駐屯地
トム 「どうした、エドアールいけよ」
エドアールは頭の中で考えていた。
(春雨…いやタイガーショットか、五月雨…)
グラーズ・マウは攻撃してきた。
【紙縫い】
セプティミウス 「老王!ぼくと同じ技だ…六段もつかえたら恐ろしいよ」
ロームルス 「両者互角か!そろそろ終わるな」
【五月雨】
ズガガガガ
シャキン!
エドアールの魔法騎士の鎧は真っ二つに切り裂かれた。
鮮血がふきだす!
どっちが勝利か?
どちらもダウンした。
3
引き分けで、第二カテゴリの戦いでは棄権か?
マンデンブルー大佐の意見では入院はあっても死亡はなくせということだった。
デスマッチの戦争だという意見もあったが…
アガメムノンたちの戦闘艦の母船のVIPルームで、複心の男がみていたがいった。
「ふーむ。素晴らしい試合だったが…どうする」
やっと声を絞り出していった。しばらく忘れていたように声がかすれていた。
座り込んで動けない人みたいだったが、頭の中は動いていた。
レベルラハムがいった。
「二人とも引き分けにして次も参加させたらどうかしら」
「……それもいいかもしれん」
彼はアガメムノンに電話をかけた。
結果どちらのサイドも賛成した。
エドアールとグラーズ・マウのふたりも賛成した。
どちらも手当てを受けた。
だが、アガメムノンはレベルラハムを警戒した。
(あいつめ…あの御婦人か…。気をつけろよ。まあ、好きな女のひとりくらい大事にするのもわかるがな)
巨大組織で意図的に誰かを優遇したらどうなるだろう。
組織の任務の実力ではなく、個人的感情によって優遇したら?
それは超重量の軍艦でも、大型豪華客船でも、なみにゆられて転覆しかねないだろう。
その組織の規模によりゆとりの規模が違うだろう。
検索エンジンでスポンサーや特定の個人を検索順位で優遇したとしたら?
おそらく、ユーザー全体から検索結果が不順と認識されていき、信憑性がぐらつくだろう。
だが、スポンサーと断ったうえで優遇しているからビジネスとして収益が成り立つのであり、その船の許容範囲でやりくりをするのである。
ポケットマネーでやるのはよいが、組織の権限を職権乱用すると組織がぐらつく。
だが、まったくそれをやらない組織は存在しない。
4
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ウッドデッグ
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アルフレット
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死霊やゾンビをよみがえらせる力を持つ。半神半妖。自分の名に由来した剣と楯をもつ
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一般的なアメリカ人のヒーロー。自分では知らないうちに神へと近づいていく
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司会者 「えー、第ニ試合をはじめます」
アルフレットがデスマッチのリングにむかいながらいった。
「精神の肉体労働、ジェントルマン」
対戦相手はすでにリングにいる。
ウッドデッグ。
「?」
アルフレットは意味不明にいう。
「サルをやるほど支払わされる。有能な上司など危険だ」
エドアールも包帯だらけの格好でいった。
「サルひきうけたぶん、違うところで豪遊するつもりだろ。つかったら同じことだ」
アルキポはいった。
「…サルをやめたら幸福になれるみたいな変な宗教みたいでどうかとおもうぞ」
ウッドデッグはフンと笑っていった。
「フン、禿鷹といわれるぞ、そのうち」
「あっ」
ジュール 「彼の力は未確認だよ。みせてもらうよ」
ウッドデッグ…両手のこぶしと腕に包帯をかたく巻いている。
デッグシールドという楯を片手に持ち、ウッドブレードという剣を握っている。
魔界の旅人といった感じの服装で、なんとなくおさまりの悪い体形をしている。
彼はなんとなく不格好なのだった。
アルフレットはおさまりのいいスタイルをしている。
青白い顔をした魔界の若者という顔だ。
何となくうれしそうな笑顔をしているところがアリスタンダーの息子バーラルデビルに近い。
「自信たっぷりの笑みだな」アルフレットはそういうと両手を突き出した。「アルフレットボール」
大砲のような音を立てておおげさに光の玉がとびだす。
相手は楯でうけとめてみた。
ズルズルと後ろに下がるが、もちこたえた。
「なるほど、このくらいの程度か」
ウッドデッグはウッドブレードをふりかぶりおどりかかった。
アルフレットは少し下がって「おっと」と声を出した、そして「アルフレットシールド」とさけぶと片手に小さな楯をもっていた。
「無から造り出した物質」
そしてウッドデッグの剣をフライを受け取るみたいに楯で受け止めた。
「こんなもんか」
エドアール 「両者互角みたいだ」
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